絵本はドラマチック‼

絵本との出会い 人との出会い

やまなしもぎ

前回の続きで、「やまなしもぎ」を手にとってからのいろいろな思いを綴らせてください。この絵本は 平野 直・再話、太田大八・画 とあり絵の色調はトーンをおさえた落ち着いたものです。

私の絵の好みは明るい色合いで輪郭線はのびやかなものなので、絵が太田大八さんでなければスルーしていました。(輪郭線はのびやかです。)

でも帰宅後一読して、あーなんか懐かしいなあ・・・

としみじみとした気持ちになりました。

 

私はいわゆるテレビっ子で、小学1年生から鍵っ子でした。

昭和40年代に建設された団地に住んでいたので、玄関のドアが鉄?で磁石がくっつき真ん中あたりに新聞を差し込む部分がありました。

わかる人にはわかりますよね。(^^ゞ

なんとそこにゴムでつながった家の鍵が隠してありました。

のどかな時代だったのか。

いつでもだれでも家に入れちゃう❕❕

鍵っ子・・なんて死語ですか?とにかくテレビばっかり見ていました。団地の鍵っ子なんて孤独なことが多く夕方のアニメをいろいろ見ていました。ゆえに昔話というと

‟ぼうやーよいこでねんねしな~”

のフレーズが聞こえてきます。毎週土曜日夜7時から(たしか)放送していた「まんが日本昔話」のオープニングソングです。

 

話が少し脱線しました(^^ゞ

あの頃から40年以上時が流れ、楽しい昔話と再び出会う💖なんてドラマチック!

さて本題にはいりましょう。

「やまなしもぎ」の絵は太田大八さんですが、作は平野 直再話となっています。

最終ページの著者紹介を読むと、岩手県の著者の友人のそのまた友人の話なんだそうです。

昔話が人に根付いている。身近にあった様子が素晴らしいですね。

ここから連想したのは中勘助の小説「銀の匙」です。

舞台は明治時代ですが、ここに登場する伯母さんは四角い字(漢字)が読めないけど、話の種を無尽蔵にもっていた・・・・

憧れます💗

ちょっと昔の時代は民話は人から人へ口伝されていたのでしょう。

3つの場面展開

これも昔話のあるあるだな~とまた懐かしくなりました。

そしてお話の終わりの言葉も興味深い。

 

どんどはらい

他には山形の昔話「さるとびっき」の場合は

むかし とーびん、びったり さんすけ

北欧民話の「三びきのやぎのがらがらどん」の場合は

チョキン、パチン、ストン。はなしは おしまい。

 

いろいろ発見していくと面白そうです。

最後に注目すべきは物語に何度も出てくるふくべ

ふくべという呼び方は知りませんでしたが、絵本の絵を見るとどうみてもひょうたんです。そこですぐにググると、やはりひょうたんのことで、栃木県にはユニークな形を活かした民芸品があることがわかりました。明治時代から昭和の初めにかけては、炭入れや小物入れなど実用的にも使われていたとか。

ぬくもりのある生活用具ですね。栃木県へ旅をしてみたくなりました。

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