猛暑の上野ーその2 昭和な喫茶店
前記事で国際子ども図書館へ行ったことを書きました。
もっとゆっくりしたかったけど、もうすぐランチタイム!
インスタで見つけた可愛い喫茶店へ行くには上野公園を横切って、上野駅の反対側へ行かなければなりません。グーグルマップでは徒歩15分とでていますが、なにしろ災害級の猛暑なので油断できません。
初めて行く場所への時間は、心理的に長く感じたりします。
でもどうやら迷うことなく到着。
助かった~💦
近頃は昭和ブームだとか。
そこはまさに昭和の喫茶店!という店内。壁際の棚には古書が並び、テーブル席の横には可愛い手書きのおすすめメニューが貼ってあります。
カウンタ―からは、チリチリ、ジュージューという調理音が聞こえてきてなんだか落ち着きます。
注文したのは、ナポリタンスパゲッティ・アイスコーヒー・ケーキのセット。
照明を抑えた小さな店内で過ごしていると、まるで白昼夢のように昭和の郷愁の香りがしてきます。
丁寧な接客と、ケーキに添えられたクリームの意外な美味しさに満足感は高まり、しばし日常の雑事を忘れることができました。
猛暑の上野で「よるのおと」と出会う
8月18日に上野の子ども国際図書館へ行ってきました。
その存在を知ったのは最近のこと。
図書館だし入館は無料です。ただ入館時に手に持っていた日傘はカバンの中にしまうか、傘立てに預けるかするよう指示されました。
古い洋風の建築がノスタルジックです。
この日は3階で「世界をつなぐ子どもの本」という展示会を開催していました。
ただただもの珍しくうろうろしましたが、いろいろな国の言語で書かれた絵本たちがならんでいるようです。
広間の真ん中には椅子がたくさん並んでいて、ゆっくりと閲覧できるようになっていました。
外国の絵本は知らないものばかり・・・と、たむらしげるさんの「よるのおと」という絵本を発見!
たむらしげるさんといえばイラストレーターのイメージが強いですが、我が家には「しまであおうね」という絵本が1冊だけありました。無機的な画面ながら青や黄色が効果的に存在していてしかも透明感のある、独特の絵本に仕上がっている印象があります。
さて、透明感のある青とかえるが印象的な「よるのおと」を手にとってみました。
やはり無機的な世界のなかに美しい青と黄色が織りなす静寂な夜。
猛暑の中ここにたどりついたので、脳みそがクールダウンしてきました。
静けさの中、カエルが池にポシャンと飛び込む・・・・。
ん?このかんじは・・・やはり・・・
あとがきを読むとやはり、松尾芭蕉のあの有名な俳句とつながっているそうです。
帰宅後久しぶりに「しまであおうね」を読み返してみました。
すると、無機的 の他にもう一つのワードが浮かんできました。
それは SF、つまり空想科学です。
なんだかやはり独特な世界!
とにかく、美しい青のおかげで体感温度はさがりました。
久しぶりに古本屋さんへ!
時々行く古本屋さん・・いつが営業日なのかシャッターが閉まっていることが多い。
おそらくたまたまタイミングが悪かっただけのようで、先日ちょうど開店間もない様子の時に前を通ったので、いざ店内へ。いわゆる昔ながらの古本屋さんなので、雑然と本が並べられていて、興味のないものを自ら移動させつつ掘り出し物を見つけ出す感じ。
ありました!ありました! ✨✨
状態がよく値段もリーズナブルな絵本が。
今回の出会いは
「パンのかけらとちいさなあくま」です。
購入決定ポイント
①絵が堀内誠一
②リトワニア民話と表記されている
リトワニアって⁈リトアニアのこと?
そうだよね、きっと。
あくまはいやだけど、びんぼうなきこりが登場するあたりが気に入った。
さっそく帰宅して読んでみるとこのあくまは私がイメージする【悪魔】と違い、トロルに近いようだ。善とも悪ともつかない妖精のようなモンスターのようなかんじ。
さて
せっかくなのでリトアニアについて調べてみた。
この時点では漠然とヨーロッパとロシアの間あたりにある小さな国ということしかわからない。ロシアをソ連と呼んでいたときはきっとソ連の一部だったんだろうと思ったらやはりそうだった。
1918年 ソ連より独立
1940年 ソ連に併合
1990年 独立回復
人口は281万人なので、横浜市全部より少ない。
日本が毎年ランキングで下位に位置するジェンダーギャップ指数は11位(2022年)
2013年にブータンが8位で話題になった世界幸福度ランキングは34位で、なかなかいい感じだね。ちなみにブータンはその後2019年には95位に転落!理由はインターネットが普及し他を知るようになったからだとか。・・・・・
そして忘れてはいけないのが、あの聖人杉原千畝さんがまさにポーランドから逃れてきた人々にビザを発給した場所ということだ。
日本とこんなにも強いつながりがある。現在のリトアニアの首都ビリニュスには「スギハラ」という通りがあるそうだ。
杉原千畝さんの母校は早稲田大学ということで、大学が設置した記念碑と植樹した桜の木もあるそうだ。
今年もそろそろ桜の季節。
町の古本屋さんからリトアニアの桜へ思いを馳せる!
一刻もはやくロシアとウクライナの戦争が終了しますように‼
懐かしの「雪の一生」
昨年近所の古本屋さんをのぞいたとき、入口のワゴンセール品のなかに 「雪の一生」という科学のアルバムシリーズを発見。かつて家にあった記憶があり見慣れた写真の表紙が目に飛び込んできた。
値段は300円。しかし1995年発行と書いてあり、再版・・?
家にあったなら1970年代には発行されているはず。
詳細はわからないけど、中身は美しい雪の結晶の写真が豊富だ。
今はどうかわからないけど当時は百科事典ばやりだった気がする。
狭い家にかさばる百科事典シリーズが並んでスペースを占めていた家は沢山あったのでは・・。
インターネット検索で文字情報から画像情報まで大量にふれることができるようになったが、紙の本をじっくり見るのは落ち着いていて良いものだ。
こうして私は子どもの頃雪の結晶を「雪の一生」の写真を見てじっくり味わった。
当時東京のベッドタウンに住んでいたので雪が降ることはほとんどなかったが、何年かに一度は積もるほど降った。その際に雪の結晶を肉眼で見た記憶もある。
ところで、雪といえば
「雪の写真家 ベントレー」
を紹介したい。
絵本を紹介する本で知り興味を持ったところ、たまたま近くのブックオフで手に入れることができた。アメリカの豪雪地帯に生まれ、周りの人は雪なんて珍しくもなんともないというなか雪に魅せられ雪の研究に生涯をささげた人の伝記絵本だ。
挿絵は美しく温かみのある版画で構成されている。
ベントレーの生年は1865年。14歳になるまでに学校へは2~3年しか行かなかったが、母親が持っていた百科事典を全巻隅から隅まで読んだそうだ。
最終的には世界的な雪の研究家と認められたが、それは晩年のこと。
有名になる前は友人の家の庭で、撮影した雪の結晶の写真をもとに幻灯会を開いたりしたという。✨✨✨
幻灯会! なんてドラマチックなんだろう。
とにかくピュアな人だったようで、雪国の人にとっては珍しくない雪に注目し、その結晶の美しさを他の人に教えてあげたいという情熱が核心にあったようだ。
11月20日は子どもの権利条約の日‼
今日のテーマは絵本ではなく、急に思い出したので子どもの権利条約について。
28年前学生の頃に調べてまとめたことがあります。
1989年11月20日国連の第44会期総会において
全会一致で採択されました。
当時自分で調べたところによると・・・
国連総会議場には、ニューヨーク在住の子どもたち500人余が招待され、オードリーヘップバーンも参加して、お祭り騒ぎで記念祝賀会が開催されました。
この熱気に比べるとこの日の日本の新聞各紙はほとんどこの模様を伝えていない。・・・・
条約の推進役となったのは第二次世界大戦で多数の子どもを失ったポーランドで、
イギリスやアメリカの提案も盛り込み前文13項、本文54か条の草案を完成させました。
時は流れ今では196の国と地域が締結しているそうです。(2019年のデータ)
日本は1994年に158番目の批准国となった。
しかし
どんな条約で日々の暮らしにどうかかわっているのか説明できる人はきっととても少ないことでしょう。
私も急に思い出したところで、内容はほとんど忘れていました。
ときどき耳にするわけのわからない校則問題や、数年前までエスカレートしていた運動系部活動の勝利至上主義のような世界の中での体罰事件などの実態によれば、条約の理念は机上の空論状態といえますね。
一方で父親の育休制度がゆっくり浸透しつつあるようだし、今年になって「こどもかいぎ」という保育園を取材したドキュメンタリー映画が公開されたそうで、昭和の頃からすると世の中が変化している一面もありそうです。
ひとまず自らの勉強不足を痛感した今日でした。
かしのきホテル
今回の出会いは「かしのきホテル」です。
この絵本の存在は全く知りませんでしたが、数日前にメルカリのあなたへのおすすめの筆頭にひょっこり現れたのです✨✨
私はスマホデビューは遅かったのですが、メルカリはわりと早く?から関わっています。初めての購入履歴は2018年12月で、これも絵本「はじめてのおつかい」でした。
この間メルカリアプリは何回もバージョンアップしましたね。
それはさておき、あなたへのおすすめ欄の小さな写真からもなにやら美しい色彩が感じられ、気になってのぞいてみました。出品者の商品説明によると、20年前から大切に繰り返し読み大切にしてきたとのこと。ほころびもあるけど読むのに支障はないとのことで貴重なものと直感し、購入しました。
ググってみるとフレーベル館からの最初の出版は1973年ということで50年ものロングセラーなんだそうです。
心をとらえた絵
によって今回たどりついた知識は
・駒宮録郎という童画家がいた
・5月8日は童画の日である
ということです。
童画会の第一人者といえば武井武雄ですが、童画の日は武井武雄が日本で初めて童画という言葉を用いて銀座で個展を開いた日だそうです。
駒宮録郎さんはこの童画会の潮流上に現れた人のようです。
この作風がとても懐かしく感じるのは、もしかしたら幼年時代に繰り返し親しんだレコードの挿絵の作風と似ているからかもしれません。
「どんぐりころころ」や「赤いくつ」などいわゆる童謡がおさめられたレコードの挿絵が大好きで、そのレコードは今も手元にあります。
今回それをひっぱりだしあらためて見てみると、曲ごとに様々な作家が絵を描いているのですが、どれもやさしいタッチで透明感のある明るい色彩です。
個人が好むものというのは長い月日を経ても案外そう変わらないのかもしれないと思いました。
かがくいひろしさんのこと
💖だるまさんシリーズとの出会い
私は2017年4月から今まで3か所の保育園で働いてきました。
すべての園でだるまさんシリーズは大人気でした。熱中する年齢層は1歳から2歳になる子どもたち。複数人の前で少し表現豊かに読めば驚くほど注目してくれます。
中にはコアなファンも現れます。
保育園で見るまでこのシリーズのことは知りませんでした。
すごい力です(*''▽'')
私はもともとは子どもについて知識ゼロで子育てを終えてしまい、絵本のことも長い間忘れていたので、娘に初めて買った絵本はブックオフで見つけた小さい正方形の「おむすびころりん」でしたよ!
ここ最近になって絵本作家調べなどをはじめて、作者のかがくいひろしさんは膵臓がんのため54歳の若さで2009年にすでに他界されていたことを知り残念に思いました。
今まで調べた感じでは絵本作家の方は長生きの方が多い。
昨年他界されたエリック・カールは享年91歳。ミッフィーの生みの親ディック・ブルーナは享年89歳。レオ・レオニも享年89歳。
急に海外の方を並べてしまったけど・・・
母親として雑なところが多かった私ですが、寝る前に必ず1冊の絵本を読むことは長い間習慣として続けました。
そのせいか娘はかなりの読書家になりました。
もちろんたまたまそのような素質をもっていたことは間違いないと思いますが。
知人の娘さんは寝る前に1冊、と思っても読み終わると「もう一回」あるいは「今度はこれ読んで」となりエンドレス・・・しまいには目がさえて眠らなくなったとか聞きました。
まだ意味のある言葉を話し始める前の赤ちゃんなのに、このシンプルな絵本の読みは理解しているようにも感じます。シリーズのなかで、「だるまさんに・・尾・・
あったっけ」というくだりで、「○○ちゃんにはしっぽあるの?」と聞くと、心配そうにおしりをさわる子もいました。楽しい☆彡