懐かしの「雪の一生」
昨年近所の古本屋さんをのぞいたとき、入口のワゴンセール品のなかに 「雪の一生」という科学のアルバムシリーズを発見。かつて家にあった記憶があり見慣れた写真の表紙が目に飛び込んできた。
値段は300円。しかし1995年発行と書いてあり、再版・・?
家にあったなら1970年代には発行されているはず。
詳細はわからないけど、中身は美しい雪の結晶の写真が豊富だ。
今はどうかわからないけど当時は百科事典ばやりだった気がする。
狭い家にかさばる百科事典シリーズが並んでスペースを占めていた家は沢山あったのでは・・。
インターネット検索で文字情報から画像情報まで大量にふれることができるようになったが、紙の本をじっくり見るのは落ち着いていて良いものだ。
こうして私は子どもの頃雪の結晶を「雪の一生」の写真を見てじっくり味わった。
当時東京のベッドタウンに住んでいたので雪が降ることはほとんどなかったが、何年かに一度は積もるほど降った。その際に雪の結晶を肉眼で見た記憶もある。
ところで、雪といえば
「雪の写真家 ベントレー」
を紹介したい。
絵本を紹介する本で知り興味を持ったところ、たまたま近くのブックオフで手に入れることができた。アメリカの豪雪地帯に生まれ、周りの人は雪なんて珍しくもなんともないというなか雪に魅せられ雪の研究に生涯をささげた人の伝記絵本だ。
挿絵は美しく温かみのある版画で構成されている。
ベントレーの生年は1865年。14歳になるまでに学校へは2~3年しか行かなかったが、母親が持っていた百科事典を全巻隅から隅まで読んだそうだ。
最終的には世界的な雪の研究家と認められたが、それは晩年のこと。
有名になる前は友人の家の庭で、撮影した雪の結晶の写真をもとに幻灯会を開いたりしたという。✨✨✨
幻灯会! なんてドラマチックなんだろう。
とにかくピュアな人だったようで、雪国の人にとっては珍しくない雪に注目し、その結晶の美しさを他の人に教えてあげたいという情熱が核心にあったようだ。